234図2 保育園での環境教育の様子。キーワードは「参加型・とにかく楽しく」図3 フレッシュフードシェアの様子園児環境教育事業、小学校環境教育事業、食品ロス削減啓発用教材の作成市民の環境に対する意識を高め、環境に優しい行動を促すためには、子どもたちへの環境教育が重要であると考え、園児への環境教育を平成24年度から実施しています(図2)。クイズやダンスを取り入れたプログラムを作成し、毎年市内約50園で実施しています。また、平成28年度からは小学3年生を対象とした環境教育も開始しました。実施後のアンケート調査では、5割から6割の子どもたちに、意識や行動の変化がみられたという回答が得られています。また、子どもたちとの会話から、約半数の保護者にも変化があるというのが大きな特徴です。子どもを通して家庭への高い波及効果が確認されています。さらに、環境教育の高い効果を持続させるため、食品ロスをテーマとした教材の作成にも力を入れてきました。紙芝居と絵本は本市ホームページで公開していますので、自由に活用いただければ幸いです。フレッシュフードシェア令和元年度から、子ども食堂のニーズと余剰生鮮食品をマッチングする取り組み「フレッシュフードシェア」を開始しました(図3)。これは、市内の食品ロスに関わる団体・業者等との意見交換会にて、子ども食堂に携わる団体から「子ども食堂ではフードバンクで扱うことができない生鮮食品の需要が高い。生産から流通段階で廃棄される生鮮食品を活用できないか。」との意見がきっかけとなりました。道の駅を運営する(株)今井恵みの里のご協力により、農家から規格外の野菜等を提供いただいています。運搬は認定NPO法人フードバンク信州、子ども食堂運営団体への連絡は長野県が行っています。令和2年度は、生産者の方のご厚意により提供いただいた野菜等は1,583kgにも上り、子ども食堂等の活動に活用しました。廃棄される生鮮食品を活用して、食品ロス削減、子どもの居場所づくり(子ども食堂)の両方の支援となり、多様化した課題の同時解決となる一歩を踏み出せたと感じています。結びに食品ロスは、全ての人に関わる課題です。食品ロスを削減するには、一人ひとりができることを、実践することが重要です。本市では、食品ロス削減のさらなる推進のため、令和2年度に「松本市食品ロス削減推進計画」を策定しました。これに基づき、一人でも多くの方に行動に移していただけるような取組みを引き続き実施してまいります。今後、食品に関わるあらゆる主体において、食品ロス削減の取組みが一層進むことを期待します。
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